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2019.10.15

長距離通勤がツライって誰が決めた? 片道2時間を楽しむ男の話

ヨシヒロ

片道2時間の通勤電車内から好奇心の赴くままに発信するブロガー

井上 いほこ

どまん中からあふれ出す、その人の”よさ”を伝えたい!

全国平均1時間19分(※)。これは何の時間だと思われるだろうか。

通勤・通学時間の1日あたりの平均なのだ。つまり1日のおよそ24分の1強を通勤・通学時間に費やしている、ということになる。

※平成28年社会生活基本調査結果(総務省統計局HP)より

そんな中、今回インタビューしたヨシヒロさんは1日の通勤時間が4時間30分だというから驚きだ。ヨシヒロさんのブログタイトルは『通勤2時間.com』だが、この2時間は“片道の通勤時間”なのだ。

通勤時間が長いと、一般的に「大変そう」「そんなに遠いなんてかわいそう」と思われ、自身も「つらい」「しんどい」「やめたい」という認識が多い印象だが、ヨシヒロさんはこれをどうも楽しんでいるらしい。

今回のインタビューでは、そんなヨシヒロさんのライフスタイルや想いに迫っていこうと思う。

*   *   *   *   *

――1日の通勤が4時間30分!!!まずはどんな1日を送っているのか教えてください。

やはり、びっくりされますよね(笑)。会社がある日の僕の1日はこんな感じです。

4:45 起床 ⇒ 5:20 自宅出発 ⇒ 5:34 始発電車に乗車 
⇒ (いくつかの乗り換え) ⇒ 8:00会社着

17:00前 会社を出発 ⇒ (いくつかの乗り換え) 
⇒ 19:10 地元駅着 ⇒ 19:15 自宅着

帰宅してからは子どもをお風呂に入れ、夕食を済ませて22時就寝です。

これだと残業はできないスタイルなので(笑)、書類作成が途中であろうとスパーッと止めて帰っています。

――すごいですね…としか出てこないのですが(笑)、何年くらい続けているのですか。

2017年6月から始めて、現段階で約2年ですね。

この生活になったきっかけは、一言で言うと「子どもが生まれたから」でした。以前は会社まで自転車で20分という距離に住んでいた時期もありました。

しかし、子どもが生まれるとなった時に「僕たち夫婦の実家がある地元で、家族や親戚に囲まれて子どもが育てられるといい」「里帰り出産で一時的にでも家族が離れて、子どもの成長も見られない時期があるのは悲しい」などといった理由もあり、僕たち夫婦の地元に居を移し、そこから通勤することを決めました。

その際には事前に様々なシュミレーションをしました。実際に、実家から今通勤している電車に乗って通ってみて会社に着いたときにどのくらい疲れているか…なども体感してみたのです(笑)。そして、「これならいけそう」と感じ、引っ越しをしました。

――なるほど。事前に体感してみた上での決断だったのですね。
通勤となると毎日のことですが、実際にその時間はどういった過ごし方をされているのですか。

まず一番時間をかけているのはブログですね。今僕は5つのブログを運営しているのですが、それらの記事を膝の上に乗せたお気に入りのMacBookで書いています。

あとはスマホでニュースを読んだり、Twitterをしたり、本を読んだりしています。

――お気に入りのもの、というのはとてもいいですね!
そして5つもあるというブログはどういったものなのですか。

  • 【通勤2時間.com】 長距離通勤についてのブログ
  • 【男の育休.com】 育児休業についてのブログ
  • 【モノコト】 こだわりのモノや改善したい行動(コト)についての雑記ブログ
  • 【思い立ったが創作吉日】DIYなど創作活動についてのブログ
  • 【よさがみえるラボ】 心理的安全性についてのブログ
    (こちらは「よさがみえるラボ」という会社のメンバーとの共同運営)

それぞれテーマが違うのですが、常にどれもが動いているというわけではなく、今は一旦記事更新をお休みしているものもあります。その時の自分のエネルギーが乗ったものを動かしている感じです。

一見つながりがなさそうな感じもしますが(笑)、僕の中では共通の「創ることが楽しい」という想いがあります。

黙々とああでもない、こうでもないと考えて組み立てる時間が好きなのです。ブログ記事を書く、ということもそうですし、構築する段階も楽しいのです。

そして、ブログを読んでくださっている方からのレスポンスがあるのもとても嬉しく、モチベーションになっています。

――実際にはどんなレスポンスや交流がありましたか。

やはり「通勤2時間.com」ブログへのレスポンスが多いのですが、先日は大学入学と同時に通学時間が2時間になった学生さんからメールをいただきました。

『友だちには「通学大変だね~」と言われ、両親からは「何がそんなに大変なの?」と言われていたりして、大学の授業にも興味が持てなく、心が沈みがちです… 何かアドバイスください』というお悩みを僕に話してくださいました。その方には通学中にこんなことをやってみるといいという話や、気持ちの切り替え方といったことについてアドバイスさせていただきました。

こうやって自分の経験や発信していることが誰かのお役にたてることに繋がったり、誰かの気持ちに寄り添えるものであることがとても嬉しいし、書いていくモチベーションにもなります。

そして、ブログをきっかけにこのようにご自分の気持ちを伝えてくださった方には感謝の気持ちでいっぱいです。

――ヨシヒロさん自身がブログを通じて伝えたいことが、今回のやり取りなどにも詰まっていそうですね。

そうなんです!僕が一番伝えたいことは「自分の時間を取り戻そう」ということかもしれません。僕は自分の時間を大切にしたい、そして家族との時間も大切にしたいという想いがありました。

普段、子育て、仕事、やりたいことのどれかを犠牲にしている話をよく聞きます。だけれども考え方によっては「こんな風にも使えるよ」ということを伝えたかった。

ある方向から見ると通勤時間が長いことは無駄に思えるかもしれないけれど、こんな風に使うと自分の好きなように使えるよ、という一例だと思っています。

そしてそれは、自分の考え方や捉え方でいかようにでもできるのではないか、という発想を伝えたかったのかもしれません。

通勤時間も「自由な時間」だと捉えることができると気づけば、移動を楽しむやり方は自分で見つけられるということが自分の経験を通してよくわかりました。これはやってみて初めてわかったことです。

――なるほど!通勤時間をヨシヒロさん自身が楽しめる時間にしたということですね。

僕はこういった風に自分がやりたいこと考えていることをアウトプットすることや、ブログを作ることに使っていますが、その使い方は人それぞれだと思います。「楽しい」を選ぶこともできるのです。

先日も知人が満員電車をいかに楽しむか、という話をTwitterにあげていました。彼はこの満員電車はライブ会場だ!満員のファンたちとライブを楽しんでいるのだ!と思ってみたと書いていました。面白いですよね。そのうちVR(バーチャルリアリティ)などと合わせて実現できたりするかもしれません(笑)。

――そういった人たちとアイディアを出して交流するのもまた楽しいですね。

――では最後に、この生活から得たものと、今後について考えていることを教えてください。

まず得たものですが、これですね。

  • 早起き習慣
  • 読書習慣
  • 時間のやりくり力
  • 周囲の目を気にしない力

家が遠く、17時には帰らないといけないので、仕事は効率的に進められるよう意識が変わりました。また、その時間に帰ることが最初は後ろめたかったりしたのですが、今は気にせず帰っています(笑)。周囲からも「そんなに遠いなら帰らないと」と思われているような気もします。

あと、僕は人の目が気になるタイプだったのですが、電車の中でノートパソコンを広げることも気にならなくなってきました。もちろん混雑具合によっては閉じますけどね(笑)。

今後のことはあまり具体的には考えていませんが(笑)、一生このスタイルを続けることはないと思っています。

しかし今、通勤時間1日4時間30分を経験し、そこで自分がどうやったら楽しく時間を使えるかやってみて、今後の人生における選択肢が広がったと思います。

通勤時間は1時間以内でないと!と思っているよりは、4時間30分費やしてもやっていけるとわかれば、もっと違う地域圏で働くこともできるかもしれないし、仕事のスタイルもさらに自由に考えられる、というように。

それを自分で選んでやっていく。それは僕にとってとても自由でやりがいのあることだと思っています。

*   *   *   *   *

通勤時間と聞くと、なんとなくネガティブなイメージがあったものだが、今回ヨシヒロさんのお話を伺って、それは私の勝手な思い込みだったのだと感じた。

「考え方や捉え方は自分でいかようにも変えることができる」という考えがヨシヒロさんの根底にあって、それが全ての行動や考えの基盤となっているのだ、ということがとても伝わってきた。

今回とても強く感じたことが、アウトプットを常にされている人の話し方、話の内容のまとまり、伝えたいことの力強さだった。毎日ある通勤時間をこんな風に過ごすことで、少しずつその部分が強化されていったのかもしれないと感じた。

日々の積み重ねは素晴らしい。そしてそれが楽しんでやっていることなら、なおさら伝えたいメッセージは力強くなっていくだろう。


2019年7月31日
インタビュー、文:井上いほこ

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