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2019.05.30

キーワードは「動画」と「アベンジャーズ」! 大阪・枚方のコワーキングスペース「SHINCRU」のサバイバル術

岡田大誠

WEBデザイン、ITコンサル、スクール・コワーキングスペース運営

miho maki

仁徳天皇陵と百舌鳥古市古墳群がある、大阪府堺市在住のライター

皆さんは、コワーキングスペースを利用したことはありますか? コワーキングスペースとは、異なる仕事をする人たちが集う場所。個室ではなくカフェのようなオープンな空間で、交流しながら仕事や作業できるのが特徴です。

コワーキングスペースの多くは、オフィスが集まる都心部にあり、ビジネスパーソンが打ち合わせや商談の合間に立ち寄る……という使われ方をしています。

一方で、大阪と京都のちょうど真ん中あたりにある、大阪府枚方市にもコワーキングスペースがあります。かつて「枚方つーしん」というローカルメディアが運営し、「ひらば」という名前だったその場所は、2019年6月に「SHINCRU」に生まれ変わります。今回は、2018年10月に運営を引き継いだWebデザイナーの岡田大誠さんに、郊外型コワーキングスペースのあり方や、今後の展望についてうかがいました。

※本文中では、特に必要がある場合をのぞき、新名称の「SHINCRU」で統一しています。

※岡田さんが「SHINCRU」の名称とロゴに込めた思いはこちらをご覧ください。

6月1日より「コワーキングスペースSHINCRU(シンクル)」へ名称変更します。

※岡田さん個人について掘り下げられている記事です。

WEBデザイナー 岡田 大誠 – インタビュー #04|turning point|platform

駅から徒歩2分、景色に癒やされるコワーキングスペース

――本日はよろしくお願いします。「SHINCRU」は初めておうかがいしたんですが、景色がすごくいいですね! 緑が多くて、疲れた目にも良さそう。

岡田:今日はあいにくの曇り空ですが、晴れた日は本当に気持ちがいいんですよ。

晴れた日の窓から見える風景
SHINCRUの室内。とにかく窓が多く、光が差し込む場所

――都会のコワーキングスペースでは味わえない開放感がありますね。こんなところでお仕事したら、とってもはかどりそう!

岡田:ありがとうございます。

――方向音痴でちょっと道に迷っちゃいまして。早めに出てきてよかったです。

岡田:ああ、この場所、Google Mapだと裏側に誘導されてしまうんですよ。何度も修正依頼は出しているんですが……。

――あ、やっぱりそうなんですね……!

青色ルートがGoogle Mapの経路検索結果。ピンを無視して裏側に案内している。赤色ルートが、本来表示されてほしいルート

こちらが2019年5月時点でGoogle Mapの経路表示で案内される目的地。入れない……

ーーナビに頼りすぎてはいけないということですね……。

岡田:Google Mapだと徒歩5分と出ますけど、本当は駅から徒歩2分くらいで行けるんですよ。ここまで。その経路案内を用意する予定です。
――駅から徒歩2分で来られるなら、ぐっと通いやすくなりますね! 駅近で景観も楽しめるコワーキングって、なかなかないと思います。枚方市内でなくても、京阪沿線を使って京都や大阪に通勤している人も便利に通えそうですね。
※取材は4月末時点のものです。現在はGoogleMapの位置情報は修正されています。

郊外型コワーキングの新しい切り札「オンラインプラン」

――岡田さんは、2018年10月に「枚方つーしん」さんからコワーキングスペースの運営を引き継がれたんですね。半年運営してみて、課題に感じていることは何でしょうか?

岡田:集客ですね。やっぱり都心から離れているので。

枚方公園駅から大阪駅、京都駅までの距離。Googleマイマップは電車ルート非対応のため、徒歩ルートを表示

――確かに、枚方は大阪からも京都からも離れていますね。どのような対策をお考えでしょうか?

岡田:極力「内輪感」を排除して、はじめての人にも入りやすくしようと心がけています。そして、枚方から遠い人たちに向けて、動画コンテンツに力を入れていく予定です。

――確かに、4月24日に行われた、新名称発表会も動画配信していましたね。

岡田:はい。新たにオンラインプランも始めます。

4月24日に実施された、新名称発表会の様子

オンラインプランの詳細。出典:https://www.hira8.jp/news/new-brand-rename

――私も動画を拝見しましたが、「オンラインサロンにはしたくない」ということを何度かおっしゃっていたのが印象的でした。月額3,000円で、オンラインでコミュニティ活動、メンターに相談というと、オンラインサロンに近いように思うのですが、違いを教えていただけますか?

岡田:一般的なオンラインサロンは、一人スーパースターがいて、そこに賛同する人が集まりますよね。例えば堀江貴文さんとか、キングコングの西野亮廣さんとか。その人のファンが集って、その人ありきで、会員同士が交流する。

――確かに、そうですね。

岡田:ただ人を集めるのであれば、スーパースターを立てるのが、一番手っ取り早いし、それが正解なんですよね。でも僕が求めているのはそうではないんです。誰か特定の人物ではなくて、SHINCRUで行われるコンテンツや、訪れる人たち、そして日々の情報に対して、ファンになってもらいたいんです。それがオンラインサロンにしたくない理由です。

――なるほど。みんながスーパースターで、みんなにスポットライトを当てたいということですね。

ただ、オンラインでのセミナー、イベント参加だと、どうしても置いてきぼりになる人、壁を感じる人はいらっしゃると思うんです。そこの工夫は何か考えているでしょうか?

岡田:この間会員の方に提案いただいたんですが、タブレットを置いて、イベント中でもオンラインプランの会員と現地の会員が交流できる仕掛けを考えています。あとはSlackですね。

――Slackですか。オンラインサロンだとFacebookグループで交流するケースが多いように思いますが、Slackを選んだ理由はなんでしょうか?

岡田:Facebookは年齢層が高いですよね。これからFacebookに変わるSNSが出てくると思っています。僕は脱・Facebookでいこうと考えています。

――なるほど。どちらかというと、年下の人がターゲットということでしょうか?

岡田:自分(84年生まれ)と同世代か、それより下の世代ですね。年下の方と話すのはとても楽しいです。勉強させてもらうという姿勢で接するよう心がけています。

――動画では、どんなことを配信していきたいですか?

岡田:イベントもそうですが、SHINCRUの日常もコンテンツとして配信していきたいと思っています。最近「SHINCRUに『アベンジャーズ』感が出てきたね」って言われるようになって。

――おおっ、旬ですね!

※アベンジャーズ……それぞれ違う能力を持ったヒーローたちが集結して究極のチームを作り、協力して人類の危機に立ち向かう映画。2019年5月現在、『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開中。

岡田:旬ですね。SHINCRUには、さまざまな業種のプロフェッショナルが集まっているんですよ。そして、普段すごく良いことを言っている。これが残っていかないのってもったいないなと感じていて、それを残していこうと。

――枚方周辺にも、面白い人がたくさんいるんだよと。それを、動画を使って発信していこうというわけですね。面白いです!

……というわけで、取材中に交流スペースにいらっしゃった(そして岡田さんの取材をそっと見守っておられた)『アベンジャーズ』な会員の方々にも、急遽お話をうかがいました!

「SHINCRU アベンジャーズ」のみなさん

1.フリーライター 方城 伸(けいたろう)さん

ーー方城さんは、寝屋川市(枚方市の南側に隣接)にお住まいなんですね。寝屋川市には、コワーキングスペースは……。

方城:ないですね。ですので、もともとは京都にあるコワーキングスペースに、仕事のついでに立ち寄っていたんですが、やはり通うには遠かった。ここがなくなったら困るので、岡田さんが運営を引き継いでくれてよかったです。

――6月からSHINCRUという名前に変わりますが、どのような感想を持たれましたか?

方城:いいと思います。「ひらば」という名前は「枚方の場所」が由来だから、どうしても限定的なんですよね。そもそも母体となる「枚方つーしん」が、枚方に特化しまくりのメディアで、その流れで作られたコワーキングスペースでしたから。ローカルメディアが運営するコワーキングスペースとしては、それが正解だと思います。

でも京阪沿線には、京橋から七条あたりまで、コワーキングスペースが無いんですよね。これから京阪沿線全体を巻き込んでいくのであれば「SHINCRU」のような名前が合っています。岡田さんには、ぜひ「領土拡大」を期待したいですね!

2.SEOディレクター 境田 剛士さん

――境田さんは、ひらば時代から通われていたんですか?

境田:そうですね。岡田さんがもともと「ひらば」の会員ナンバー1で、僕が2です。ずっと利用していたので、岡田さんに存続してもらってありがたいですね。4月24日の「新名称発表会」にも出席しましたが、もっと大きくしたい、会員数を50人、100人に増やしたところまで見据えていてすごいと思いました。

――境田さんがSHINCRUに求めるものはなんでしょうか?

境田:「同僚」ですね。カフェで仕事をしていても、結局、周りは「他人」なんですよね。

オフィスに行ったら、すごく頑張っている同僚がいる、あれと同じ感覚です。時々は息抜きにおしゃべりもできますし。

――あの人も頑張ってるから、自分ももうちょっと頑張ろう。みたいな感覚でしょうか?
境田:そうですね。それは自宅やカフェでは得られないですね。枚方にSHINCRUが増えることで、枚方にフリーランスな働き方を選択する人が増えれば、それはきっと枚方にもいいことだろうと思います。

3.Re:デザイナー しかのまさよさん

左側がしかのさん。岡田さんと

――しかのさんはデザイナーとしてこちらを利用されるだけでなく、週1回、コワーキングスペースのスタッフとしても活動されていらっしゃるんですね。コワーキングスペースではどのようなお仕事をしていますか?

しかの:受付とか、あとチラシのデザインもしています。

しかのさんが手がけたチラシ

――素敵。女性だけでなく、男性も手に取りやすいデザインですね。

しかの:この場所をビジネスに使ってほしいという思いを込めて、締めるところはカチッと締めるデザインにしました。

――スタッフをやっていて、よかったことはありますか?

しかの:私はグラフィックが専門で、Webや機械にはあまり強くないんですが、会員の方は詳しい方が多いので、相談させてもらうことが多いです。「LOOKME」そうもですが、アプリのトレンドの情報も手に入りやすいですね。

6月15日、SHINCRUのイベントに登壇します。それがきっと動画コンテンツの第一号か二号になると思います。フリーランスのデザイナーや、それを目指す方に向けてお話するので、遠方の方にも聞いてもらえると嬉しいですね。

※たまたまその場にいらした3名の方にお話をうかがいましたが、実際にはもっとたくさんの「アベンジャーズ」がいるそうです!

コワーキングスペースはクリエイティブな「公民館」

――最後に再び岡田さんに戻ります。みなさん、岡田さんに期待を寄せていらっしゃいますね。

岡田:ありがたいですね。

――岡田さんの今後の展望、こんな風にしたいというのを教えていただけますか?

岡田:SHINCRUの多店舗化は、ぜひやりたいと思っています。僕は、コワーキングスペースって「公民館」的な役割があると思っているんですよ。

――それは、みんなが集まる場所ということでしょうか?

岡田:はい。クリエイティブな公民館。公民館って、各地にひとつはあるじゃないですか。でもそれが、今は機能しなくなってきている。じゃあ必要ないのか? といえば、必ずしもそうではない。ただ従来の形が、今の若い人たちには合わなくなってきているのかなと。

近所に住んでいて、かつ共通の文化をもつ若い人たちが集まる場所が、もっと点々とあってもいいのかなと思っています。まずは枚方市内の各駅前に作っていきたいですね。

――バラバラになったローカルのアベンジャーズをつなぐ公民館。素敵ですね。その第一歩となるのが「SHINCRU」、そして、ここを足がかりにアベンジャーズの輪を広げていく、というわけですね。

また、私もそうなのですが、子どもが小さいと、夜や休日のイベントには参加できないことが、ままあります。オンライン会員としてイベントに参加できたり、社会復帰に向けてのつながりを得たり、最新の情報を得られるのは、とても助かると思います。

本日はありがとうございました。「SHINCRU」のチャレンジ、注目していきたいと思います!

【取材した方のプロフィール】

岡田 大誠 (Hironari Okada)

WEBデザイナー。
枚方を拠点にWEBデザイン、ITコンサル、スクール・コワーキング運営を行うなど幅広く活動中。パソコンを触るのが趣味で、28歳の時ふとしたきっかけから職業訓練校にてWEBデザインの基礎を学びWEBの世界にハマる。
その後、複数のWeb制作会社でWebクリエイターとして勤務し2015年にフリーランスとして独立。2018年よりコワーキングスペースひらばを運営。
「SHINCRU」Webサイト https://www.hira8.jp/
「SHINCRU」Twitter https://twitter.com/hira8_hirakata


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