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2019.05.30

「当たり前」を支える黒子の魅力! 横断歩道横断家が語る、横断歩道の奥深さ

のみ

街にある黒子的な存在にスポットライトが当たる世界を作る活動家

tongirl

京都の大学院生→カナダのバリスタ→京都のフリーター→東京の会社員

黒と白の平行なストライプが織りなす横断歩道。私たちの横断を手助けするべくあらゆる場所に張り巡らされています。しかしながら、日常に根付く横断歩道は、その身近さゆえに意識することも多くはないかもしれません。今回は、そんな黒子的な存在とも言える横断歩道にコミットし、「横断歩道横断家」として活動されているのみさんにお話をお伺いしました。

「横断歩道横断家」のみさんの活動や、横断歩道の魅力を知ることで、あなたの日常に潜む、素敵な黒子を見つけるきっかけになるかもしれません!

「横断歩道横断家」として活動されるのみさん。心なしか、お洋服も横断歩道に見えてくるような気がします。

これまでに撮った横断歩道の写真は1000枚以上! 「横断歩道横断家」の活動って?

――では早速、「横断歩道横断家」としての活動を教えてください!

主な活動は横断歩道を渡って写真を撮ることです。撮った写真は、全部ではないですがTwitterに投稿していますね。近頃では横断歩道のアプリ開発に取り組んだり、Twitterで「横断歩道アドリブ命名ゲーム」を企画したりしています。

――横断歩道アドリブ命名ゲーム、Twitterでお見かけしました! 具体的にはどのようなものなのですか?

任意の横断歩道に名前をつけて、その名前の由来と共にTwitterに投稿するという企画です。大喜利のような感じで、「その場にある横断歩道の特徴をいかに捉え、命名するか」という点に観察力とセンスが問われて、面白いんです。

――これ、面白いですね! 自分にない視点で横断歩道を見られますし(笑)

そうなんです! いつかまとめて本にしたいと思っています。出版社に相談したこともありますが、人や車が写っている写真が使えないことと、もっと枚数が必要とのことで、現在改めて集めなおしています。自分だけで命名していると偏ってしまうので、いろんな人の命名テイストを集めたいですね。Twitterにて、横断歩道のアドリブ命名募集中です(笑)

のみさんのTwitterより。#横断歩道アドリブ命名ゲーム

【名前】ダイエット成功者
【由来】一念発起して、短期間での大幅なダイエットに成功した横断歩道。
余りにも急激な減量だったため、弛んだ皮膚は残ったままになっている。

――これまでに何枚くらいの横断歩道を撮影されたのでしょうか?

正確な枚数は把握していないのですが、おそらく1000枚くらいでしょうか。Twitterに投稿しているのはその一部です。

――1000枚となると、結構こまめに撮影されていると思うのですが、いつごろから横断歩道の写真を撮るようになったのですか?

撮りはじめたのは2017年の3月ですので、期間としては2年とちょっとです。あまり多くはないのかもしれませんが、1日あたり1~3枚くらいですかね。旅行や新しい場所に行った際など、撮る枚数はその日にもよるんですけどね。

――何か面白い横断歩道があれば教えていただきたいです!

そうですね…面白いというか好きなのは、鎌倉の鶴岡八幡宮の前にある横断歩道です。

鶴岡八幡宮前(神奈川県鎌倉市)の横断歩道。ほぼ全ての渡り方が示されている。

この横断歩道は大きな交差点のような場所にあるのですが、鳥居正面に対して真っすぐだったり、斜めだったり…あらゆる渡り方ができるように横断歩道が敷かれているんですよ。数本の太い横断歩道だけでも渡れそうなのに、色んな渡り方を律儀に全部引いてるのが偉いなあと思っていて。このように、一か所にめちゃくちゃ密集している横断歩道はなかなか見かけないですね。それに、鶴岡八幡宮の鳥居を中心として左右対称に広がっているようすも美しいですよね。

実は奥が深い! 横断歩道から得られる気付きって?

横断歩道を意識するようになると、色・質感だったり、地域ごとの特徴だったり、気づくことも多いんですよ。

――地域ごとに特徴があるんですね! 最近気付いた違いや特徴があれば教えてください。

最近ですと、京都は道路上に引かれているラインの色が特徴的だと気付きました。自転車専用通行帯に引かれているラインは、これまで見たものは青色が多かったのですが、京都では赤~赤茶色が使われていましたね。


のみさんのTwitterより、自転車ダッシュパネル。左:福岡 右:京都

また、横断歩道ではないのですが、京都は横断禁止の標識が比較的綺麗ですね。

そもそも横断禁止の標識は、落書きやシール貼付などイタズラをされていることが多いのですが、おそらくほかの標識よりも低い位置にあるからだと推測しています。

横断禁止の標識は、人の手が届く位置にある一方で、他の標識は、人が見上げるくらいの高い位置にあることが多いです。この高さの違いはおそらく、車が見るか、人が見るかの違いなのではと思っています。そのため、人の手の届く高さにある「横断禁止」はいじられやすいのではないかと考えていますね。

それで今回京都に行って驚いたのですが、横断禁止の標識が落書きされてないんです。不思議に思ってよく観察してみると、京都の横断禁止の標識は高い位置にあることに気付きました。見上げるくらいの高さにあるので、確かに落書きはできませんよね。

のみさんのTwitterより、横断禁止の標識。左:東京 右:京都

ラインの色にせよ、横断禁止の標識にせよ、京都はこうやって景観を守っているのかも、なんて考えてしまいますね。ちなみに、大阪も横断禁止の標識の位置は高かったです。全然、横断歩道じゃないんですけど(笑)

横断歩道の、ちょうどいい遭遇率

――横断歩道を撮るようになったきっかけ等あれば教えてください。

ラジオで横断歩道の写真撮っているリスナーの方が紹介されているのを聞いたことがきっかけです。ふとしたことなのですが、なぜか現在まで続いています(笑)

実は横断歩道以外にも、集めたいなと思うものはあるんです。シートベルトの金具部分や吊り橋のケーブル部分のような、モノとモノの間にあるつなぎ目とか、ポスターやチラシに印刷されているカタカナとか。ただつなぎ目って定義が難しく、言ってしまえば何でもつなぎ目になるので、集めにくいんです。カタカナもありとあらゆるところにあるので、見かけた看板やポスターなどに書かれているカタカナの写真を全部撮っていくと大変なことになっちゃいますし。

こう考えると、横断歩道との遭遇率ってちょうどいいんですよ。世の中にたくさんあるけど、カタカナほど多くないですし、よく見るとそれぞれ違いもありますし。よく見ないとわかりませんけどね。でもそのくらいがちょうどよく楽しめるから、続いているのかなと思います。

ありがたくて、面白い! 日常を支える「当たり前」

のみさんのTwitterより。“本当に多くの車、本当に多くの人間を、よくさばいたな。”

横断歩道のように、生活の中の「当たり前」となっているものって、意識していないと特徴やありがたさって気づきにくいと思うんです。でも当たり前のものって、何か問題が起きたときには色々言われたり、困ったりすることって多いのかなと思っていて。

僕は本業でインフラに関わる仕事をやっているのですが、世の中の当たり前のものを当たり前に使えるよう維持していくことって実は結構大変なんだな、と実感しています。

そういった「当たり前」を支える黒子的な縁の下の力持ちの存在は、意識しないとわかりづらい。だからこそ、意識して「当たり前」を見直してみると感謝できることも多いのかもな、と思いますね。

――確かに、そう考えるとインフラ的な「当たり前」って日頃意識できてないことも多いですが、とてもありがたく思えてきました。横断歩道がないと、道路渡れなくて困っちゃいますし、危険ですよね。

そうなんです、それもいい話としてありつつ(笑)、「当たり前」を楽しめると、日常が面白くなると思うんです。当たり前とされていることに興味を持つと、倍率が低いじゃないですか。人気の観光地だと混んでるけど、周囲の人が抱く興味とちょっと違うものに目を向けてみると、混雑を回避して楽しめる、というように。

――日常の中に自分なりの興味を見つけると、毎日が面白くなりそうですね!

そうなんです。実は面白い「当たり前」や、生活を支えていたりする「当たり前」って、横断歩道に限らずきっと沢山あるはずだと思います。ですので、是非「当たり前」に目を向けてみてほしいですね!

のみさんのTwitterより。”誰か墨汁を垂らしたのかな?”

横断歩道横断家として、さまざまな視点から横断歩道に関して活動されているのみさん。今後は、横断歩道アドリブ命名ゲームや撮影はもちろん、横断歩道を認識して虹色に変換するアプリ開発にも取り組まれるそうです! 

横断歩道アドリブ命名ゲームの参加者はもちろん、一緒にアプリの開発に取り組んでくれる方も募集されているそうですので、とっておきの横断歩道写真がある方や、機械学習が得意な方、ぜひコンタクトしてみて下さい!

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