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2019.05.30

自分の子が性同一性障害と知った葛藤を乗り越え、障がい者支援のためのグループホームを開業実現!その思いに迫る。

笠原久美

シングルマザー、性同一性障害の子を持つ親向けのグループホーム創設

笠原園花

競技チアリーディング日本代表×ライター @オーストラリア

シングルマザー、性同一性障害の子供の親として日々奮闘する笠原久美さん

自分の子が性同一性障害と知った葛藤を乗り越え、今年2019年6月1日に、障がい者支援のためのグループホームを神奈川県内に立ち上げる予定の笠原久美(かさはらひさみ)さん。

「障がい者も健常者も笑って過ごせるような空間づくりを」との想いでグループホームの立ち上げを実現させました。

その原動力とは?きっかけとは?そしてグループホームを通して叶えたい夢を伺いました。

自分の子が性同一性障害という現実

3年前までは「娘」だった今年25歳になる息子。生まれたときは、周囲の人からまるでフランス人形のようといわれるくらい可愛いらしい女の子でした。

そんな「娘」が18歳になったころ、ひとりで勝手に病院へ行き、アルバイトをしながら自分で貯めたお金で男性ホルモン注射を打っていることが判明しました。

「男に性別を変えたい」

そんな娘の心のうちを聞かされたときは涙が止まらず、親である自分を責め、娘がどうにか女のままでいたいと思ってくれないか願うことしかできませんでした。

まさか、自分のおなかから生まれた娘が息子になってしまうなんて想像もしていないことでした。

そんな苦しみの中訪れたフィリピンでは、小さな家に所せましく大家族が住んでいる様子を目の当たりに。そのような状況にも関わらず、家族みんなが笑顔で過ごしている様子を見たときに、「自分の今までの悩みや苦しみがちっぽけなもの」だと感じました。

このフィリピンでの出来事がきっかけで、いかに自分が置かれた状況や環境が恵まれているのかと再認識し、次第に自身の娘に対しても「性別が変わっても、私の子は私の子」と現実を受け入れる心の準備ができました。

日本で性別を変えるということ

日本において、女性が男性へと性別を法的に変更する場合、「子宮の摘出」が条件となります。男として生きたいと決断した娘は、性別を法的に変更するために命をかけて子宮の摘出をしました。

想像してみてください。生殖のために必要な内臓を「性別を変更するため」だけに取り除かなければいけないのです。

当時22歳だった娘は手術の痛みに耐え、無事に子宮を摘出しましたが、術後に「おなかが痛い」と度々腹部の痛みを訴えていました。

そんな自分の子をみて、なぜ命をかけてまで子宮を摘出しなければいけなかったのだろうか?性別を変えるために、本当に子宮の摘出が必要なのだろうか?という疑問がうかびました。

このことがきっかけで、今後性別を変えたいと願う人たちが、子宮を摘出しなくても済むような法律に変えなければいけないという使命がうまれました。

性別変更に関する法律の認知度の低さ

近年、世界的に同性婚が認められる動きが盛んになっていたり、LGBTという言葉が浸透してきていたりはしますが、性別を法的に変更するための条件について知っている日本人は残念ながら少ないようです。

同性婚の法改正については、日本でも動きがみられますが、実はこの同性婚を認定する動きが日本で始まったのは13年も前といわれており、今回の生殖器に関する法律も改正の動きに向けて今後数十年かかるかもしれません。

このような状況下で、まずは、性転換に関する法律の実態を日本国民が認知するように動いていかなければという思いで、様々な活動を通して政府に訴えていく決意をしました。

東京で開催されたLGBTパレードに参加した際の写真

グループホームという形での支援

今年4月には、LGBTの法連合会が主催する意見交換会に参加。その意見交換会の中で、障がい者でもLGBTの方がいることを知りました。

自身が今年6月に軽度の知的障がい者用のグループホームを開業するタイミングもあり、このグループホームという空間で、障がい者、LGBTなどすべての人が住めるような、本当の意味でのシェアハウスをつくっていくことを目標に現在活動しています。

自分の本当の子が性同一性障害で、命をかけて子宮を摘出し性別を変更したという経験をもとにつくられたこのグループホーム。このグループホームは、神奈川県内の一軒家を借りて2019年6月1日に開業予定です。

障害者でもLGBTの方でも健常者でも、みんなが笑って過ごせるような国をつくりたいという大きな夢をもつ笠原さんの今後の取り組みに注目です。

グループホームの詳細はこちら

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