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2019.05.30

「人生はあっという間だから、“アイドルのような存在”のデザイナーになろうと決めた」デザイナー・CHIHARUさん

CHIHARU

ハンズシェア・デザイナー。デザインの学習内容をnoteに記録中

東藤なつき

フリー編集者、校閲者。たまに取材執筆もします

今年(2019年)1月にデザイナーに転身したばかりのCHIHARUさんに、現在のお仕事に至るまでの過程や今後の展望をうかがった。

「デザイン系にはもともと興味があったんですが、デザイナーって私にとってはアイドルと同じくらい、ただ憧れるだけの存在で、自分がなれるとは思っていなかった」と話すCHIHARUさん。

デザイナーとしてこれから身に付けたいこと、やってみたいことについて語るときの、キラキラした表情がとてもまぶしかった。

人生はあっという間に終わってしまう

小学生のとき、マンガのキャラクターが着ているような服がほしいけど、「売っていないから自分で作っちゃおう!」と、『ぴちぴちピッチ』や『カードキャプターさくら』などの衣装を作っていた。それから服作りが好きになり、高校は家政科に進学。

大学はアパレル系に進み、将来のことも考えて秘書の資格も取った。卒業後、同級生の多くがアパレル系の職に就いた。CHIHARUさんはファッションデザイナーになることも考えていたが、家族の反対もあり、秘書兼事務の仕事をすることに決めた。

「当時の会社にいたWEBデザイナーさんがつくっていた、個人のホームページがすごく可愛くて。ゼロからものをつくるのが好きだったし、こんなホームページを私もつくってみたい!って思って」。

「WEBデザイナーになりたい」という気持ちが芽生え始めてきたが、当時はなり方がわからなかったし、デザイン学校に通うにも金銭面で躊躇していた。

そんなとき、身近な人が若くして亡くなった。「人生は思っているよりもあっという間に終わってしまうんだと、そのとき思いました。それで、怖がっていないで好きなことをやろうと決めたんです」。

勉強しながらデザイナーとして働く

まずは独学で勉強をして、2,3年後にデザイナーに転職しようと考えていた。Cocoda!というサービスを使ったり、DailyUIで勉強をしたり、交流会などにも積極的に参加した。

色々な活動をしていたら、ハンズシェアの社員の人が「うちで勉強しながらデザイナーとして働いてみたら?」と声をかけてくれて、予定よりも早くデザイナーとして働き始めることができた。

現在は、ハンズシェアでデザインの勉強をしながら、自社サービスのページ改修、運用中のホームページの画像修正や、名刺デザインなどを担当している。CHIHARUさんが個人的につくっているホームページを見た知人から、仕事の依頼が来ることもある。

「初めて依頼をいただいたとき、勉強でもあるので最初は無料でさせてくださいって言ったんです。そしたら、『それは申し訳ないから』って言ってくださって、報酬をいただくことになり、自分の価値に気づくことができました。周りの人にも恵まれているなって思います」。

ファッションショーで自信を得た

振り返ってみれば、デザイナーの仕事に踏み出せたのは、高校時代のファッションショーでの出来事が大きかったという。

「卒業制作のような形で、ファッションショーを自分たちでつくるんです。私たちのチームはパンチを効かせようということになり、レディ・ガガが着ていそうな衣装をつくることにしました。私は好きな漫画キャラクターの衣装から発想を得て、たくさんの風船をまとっているようなワンピースをつくりたいと思ったんです」。

衣装の案を先生に見せると、スケジュールや物理的な面から「非現実的すぎて無理」と断言された。

「理詰めで反対されてしまったので、最初は落ち込みました。でも、どうしてもその衣装をつくりたかったので、実現できるように色々考えて、素材から提案し直しました。そしたら、先生も『じゃあそれでいってみようか』って言ってくれて。あのときが人生で一番勉強したかもしれないです(笑)」。

華やかなイメージのあるファッションショーで、CHIHARUさんのチームは「全身タイツで体中に電線巻き付けている衣装」など奇抜なものばかり。観客の反応が読めなくて不安だった。しかもランウェイを歩くのは、トリのウェディングドレスチームの直前。

不安はしかし、杞憂に終わった。ウェディングドレスのときよりも大きな歓声があがり、ショーの後にはよい感想をたくさんもらった。

「ショーが成功したことはもちろん、先生に無理だと言われたことが実現して、無事にショーを終えられたことがなによりも嬉しかったです。あんなに自信と達成感に溢れた感じがしたのは初めてでした」。

それまでは消極的で、すぐに諦めてしまうことも多かったが、好きなことのために行動する自信ができた。

「当時は家族の助言もあって、すぐには憧れの職業に就けなかったけど、ファッションショーの経験があったからこそ、いまがある気がします。これからも良い方向で周りの期待を裏切っていきたいです」。

保護猫のいるコワーキングスペースをつくりたい

「今後、デザイナーとしてどんなことをしていきたいですか?」と聞くと、目を輝かせながら、たくさんの目標を教えてくれた。

「ハンズシェアでは、多くの人が副業をしているんです。私も色んなところから自分自身で仕事をとっていけたらなと。それで一人前のデザイナーになれるのかなって思いがあります。自分らしいデザインを確立して、『これはCHIHARUさんの色だ』、『このイメージだったらCHIHARUさんにお願いしたい』と思ってもらえるデザイナーになりたいです」。

「あとは、何年先になるかはわかりませんが、デザイナーとして独立して仕事をしつつ、猫のコワーキングスペースをつくりたいんです。猫が大好きだし、ずっと猫がいる環境で育ってきたので、保護猫カフェ兼フリースペースみたいなのがあったらいいなって思っていて。猫好きの人は猫のいる空間で仕事ができるし、保護猫にとっても、いい人に出会える機会になれば幸せかなって」。

今でも服をつくることが好きなので、自分でブランディングや服づくりを行い、自作のホームページから販売することも夢だという。

CHIHARUさんが自作したワンピース

デザイナーを目指す人への“レシピ”

現在、CHIHARUさんは学んだデザインの知識や情報を、週一ペースでnoteから発信している。

「独学で勉強していると、色んな壁があります。例えば、『バナー 作り方』とかって検索すると、たくさんヒットするわりに、求めている情報が見つからなかったり、文章が長すぎたりすることが多くて。お金がないなどの理由で独学でデザイナーを目指している人の助けになることがしたと思ったんです」。

目指しているのは、料理のレシピ本のような、わかりやすく実用的なテキスト。レシピのように「必要な材料→手順→細かい説明」という構成にしている。

「アウトプットは自分のためであり、人のためでもあるというのが一番いいのかなと思います。実際、1週間の仕事を振り返り、書いてまとめることで、頭の整理になりますし。それをだれかに喜んでもらえたらいいかなと。発信をし続けて、最終的には『仕事の取り方』、一人前のデザイナーになるまでのノウハウを紹介したいです」。

「仕事との兼ね合いもあるので、noteは週1回の更新にしていますが、書きたいことがありすぎて、下書きが溜まっていく一方なんです(笑)。ほかもやりたいことがいっぱいあって!」と楽しそうに話す姿には、やりたいことに向き合っている人特有のまぶしさがあった。

***

CHIHARUさんは現在、個人でも仕事を受け付けているそうです。気になった方は、ぜひCHIHARUさんのHPなどをご覧ください。
また、デザイナー仲間も募集中とのことでした。お話してみたい方は、Twitterなどをフォローして、連絡してみてください!

***

CHIHARUさんプロフィール
駆け出しデザイナー。2019年1月〜ハンズシェアでデザイナーとして働く。全く未経験(事務)からフリーランスWebデザイナーになれるスキルを手に入れるための「学びの日々」をnoteに記録している。

Twitter:@lynx_chiharu
note:https://note.mu/lynx_chiharu
HP:https://preview.studio.design/live/VGOKyg7anr/profile

初出:https://note.mu/migimigidali/n/n6efc6112467b(2019/02/26公開)
写真提供:CHIHARUさん

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